1. まず貧乏でない家に生まれます
HIPHOPはお金がかかります、金持ちとまでは言わないまでも、少なくとも自分でバイトしたお金くらいは全て無駄金として自由に使うことが許されるレベルである必要があります(HIPHOPは機材代・レコード代・遊興費などでかなりお金を使うジャンルです)。私立大への進学費用くらいは楽にとまでは言わずともポンと出してくれるくらいの経済力を親が持っていなければ厳しいです。
学生の時点からバイトのお金を家に入れさせられたり、最低限の衣食住・教科書代すら自分で負担しなければならないレベルの場合はHIPHOPの道は諦めたほうが無難です。貧乏人がその道に入れるほどHIPHOPは甘いものじゃありません。
もちろん、お金は多ければ多いほど有利です。質の高い音楽を聞いて感性を高めることや、交友関係を広げることに少しでも多くのお金と時間を費やすことこそが成功への最大の近道です。
2. 早稲田大学か青山学院大学に入ります
これらの大学にはあなたと同じような家庭環境で育ってきたあなたと同程度の教養レベルを持つ人間が沢山居ます。一緒に音楽をやる仲間を見つけるには最適な環境であると言えるでしょう。早稲田と青学、どちらにするべきかは自分自身の学業成績と親の財布に相談してください。頭に自信があるなら早稲田、お金に自信があるなら青学です。
ただし、これらよりランクが上の大学(つくばとか旧帝とか)を選択してしまうとHIPHOP好きが急激に減る為、仲間探しが困難になります(東大まで突き抜けると逆にアリなのですが)。逆にこれらよりランクが下の大学(日東駒専大東亜帝国)になると教養レベルが高い仲間を探すのが困難になってしまうどころか、あなた自身の教養レベルの成長を阻害する恐れすらあります。
学ぶのは教育関係辺りが適当です。もし音楽で食えそうになかったら保育園の保父さん辺りになるのが現実的です。
3. Macを買います
よくわからなくてもとりあえずMacを買ってください。クリエイター=Macという風習は永遠に不滅です。あなたの周りもみんなMacを使っているはずです。パソコンやDTMに詳しい高校時代のオタク系の友人なんかに相談すると「最近はMacじゃなくても音楽は作れるしむしろWinのほうが選択肢は幅広いしコストもかからないからWinのほうがいいと思うよ」なんてわかった風な口を聞きますが騙されてはいけません。奴らはVSTがどうこうだのRTASがどうこうだのASIOがCubaseでSteinbergがNative Instrumentsでと訳のわからない専門用語を連発してきますが無視して結構です。あなたが学びたいのは初音ミクのオリジナル曲の作り方では無いのですから。Mac最高。Protools最高。この二言だけ覚えてればOKです。
4. 沢山お酒を飲みます
暇な週末など絶対に作ってはいけません。時間さえあれば友人とお酒を飲んでいるように心がけましょう。主な潜伏場所として実はクラブよりも居酒屋のほうが頻度が高くなっちゃったりしても心配することはありません。誰もが通る道です。
5. 沢山本を読みます
日本のHIPHOP業界はそれなりに高い教養レベルを要求される業界です。最低でも村上春樹の代表的な作品くらいは全て読んでいなければ話になりません。というか村上春樹辺りだけ読んでればまぁ他は適当でもなんとかなります。あと、哲学とかそっちには手出さなくていいです。急にオタクっぽくなるので。
6. 映画を沢山見ます
HIPHOPのトラックの音ネタなどに昔の映画のサントラからのサンプリングがよく使われているのは周知の事実です。最低でも坂本龍一が担当した映画と、ヒッチコック監督作品くらいは全て見ましょう。これらを行うことで、自らの音ネタ探し能力の向上を図ります。
7. イベントを主催します
HIPHOP業界において「音楽的感性」や「教養レベル」は必須のスキルですが、それら以上に最も強く求められるのが「コミュ力」です。「コミュ力」とは何も対話能力に限った話だけではありません。ここに該当する能力を鍛えるにはクラブでイベントなどを開いてみるのが最適です。イベント用に箱を借りたり出演者のスケジュールを調整したりなどを難なくこなしていけるようになると、周りの人間のあなたを見る目も変わってきます。
8.トラック作成に調整します
入学時に親にねだって買ってもらったMacがそろそろホコリをかぶり始めてきた辺りになってようやくあなたは物事の本質であったはずの音楽作成に手をだしはじめます。何がなんだかわからない、そもそも自分が何をしたかったのかもわからない。そんな感覚に陥るはずです。9割くらいの人はここでHIPHOPで食っていくことを諦めます(残りの1割はここを乗り越えるかMC面での才能を発揮するかのどちらかですが、どちらにしろ希少です)。
9. 完成度の高いトラックを生産します
8を乗り越えられたあなたは自分に才能があった上にこれまでに行ってきた投資も無駄にならなかったラッキーな人間です。どうぞ沢山良いトラックを作ってください。あなたなら仲間たちと素晴らしいステージを創り上げることが出来るはずです。
10. お金を稼ぎます
ここまでこれるあなたなら音楽でお金を稼ぐこともそう難しくはなくなっているはずです。しかし残念ながら21世紀は音楽で食っていける時代ではなくなっていきつつあることもまた事実です。いずれジリ貧に陥ることは目に見えています。無事にプロのミュージシャンになったあなたも、おとなしく保育園の保父さんになっておけばよかったと後悔しているかもしれません。音楽不況に対抗しうる新しいビジネスモデルを見つける才能があなたにあることをお祈りしております。
早稲田、青学を狙えというの部分は特に納得してしまったよ。